本日、2024年3月15日、新潟県公立高校入試の合格発表が終わりました。終わったばかりなので「総括」みたいな難しいことは言えませんが、簡単に振り返ってみたいと思います。
何よりも気になるのは難易度の変化、傾向の変化によるボーダーラインの変化といったところでしょうか。そのあたりを中心に触れていきましょう・・・が、核心に触れる話題はありませんのであしからず。
- 難易度
- これ、わからんのです。塾屋界隈・・・少なくとも私の周りでは試験直後は「前年比でそんなに難易度は上がっていない=難しくなってはいないのではないか?」という意見・感覚が大勢を占めていました。が、子どもたちの反応としては「難しかった、特に数学(と理科)」という意見が多い印象。はて、これはどういうことだ?と。このあたりの「謎」といいますか、感覚のズレの原因がわかっていません。
- 「ど文系」の人間がそれぞれの科目の問題を見てみたところ、
- 国語:特に変わらず
- 英語:難しいというより量がちょっと多いか、それでも90取るのは大変。各エリアのトップ高校は80点台は確保したいところ、新潟高校理数科など最上位は90点台取りたい。今後、長文は長くなる可能性があるので英語を中1から高いレベルで積み重ねていくか、が大切。新潟高校に合格するには準2級に受かるくらいにしておきたい。できれば2級。
- 数学:途中に出てきた窓を使った「関数」の問題がえぐい難しいと子供たちは感じたところ。まったくわからないわけではないけれども作業量が非常に多くてここではまると後に影響が出そう。思い切って途中から捨てても良かったかも。立体の問題も最初の2つできたところで捨てても良かったか。目標得点は・・・この数学に関する部分が塾屋の肝になるのでぜひ塾に頼ってください。
- 社会:普通だけど記述に注意。まずは語句を覚えこんで、そこから記述できるレベルまで高めていく必要あり。新潟高校に合格するには90点台必須。子供たちの感覚は「簡単」。
- 理科:苦手科目なのでわからん・・・が聞いた話では計算が多くて苦労した生徒とそうではない生徒で分かれたらしい。が、新潟高校受験者にとっては「簡単」。詳しくは専門ではないので不明。塾屋に頼ってください。
- ・・・と、いうことです。これは合格難易度ごとにどういう作戦で臨むかが変わってきますね。ただ、間違いなく言えることは「英語ちゃんとやっとけ」ってことでしょうか。そして英語をちゃんと理解していけるようにするためには、小学生段階でちゃんと日本語やっとけと。日本語というと語弊がありますかね。国語の勉強をしなさいとは言わないです。例えばよく言われますが本を読むのはもちろん良いこと、当たり前ですね。それ以上に盲点で案外大切だと思っているのが「大人としっかりと会話をする」ということ。もちろんそのためには会話の相手になる大人がしっかりと会話できていることが前提となりますが。これだけでも国語力はつきますよ。大人が子供と会話する時間を取ってあげて、しっかりと会話をしてあげられるようになっていきましょう(周りの大人が)。
- 英語をもう少し掘り下げると、例えば大阪の公立トップである「北野高校」では、英検準1級・1級取得者は本番で100点あげます、2級は90点、準2級は80点という設定があります。そのため学力上位者は必至で英検を取りに行くので最低ラインが英検2級=90点が当たり前。
また今年の大学入試共通テストも英語の難化が見られたようなので、英語を以下に高いレベルで早めに仕上げるかが大切。先の大学受験を視野に入れても英検を1つの基準としてどんどんやっていくことが大切になりそう。
- 英語の次はやはり数学。昨年の入試と同様、難しい問題はとことん難しくて新潟高校の理数科に合格するレベルでも解ける生徒はほとんどいない問題が特に数学に複数存在しています。これがポイントです。おそらく数学は今年も県内全体を見渡しても90点台がいない、80点台もほそれほど多くない試験だった可能性があります。上位高校に合格するにはどんなに悪くても70点台を維持しなければなりません。理科はそこまでではありませんが、90点台はレア、80点台とっていれば十分以上、お釣りが来ますよという問題。これをどう扱うか・・・この辺もプロである塾の先生に頼ってもらいたいところです。
- 後は「処理スピードを上げる」ことも大切ですね。特に数学では問題の設定が複雑(説明や指示が多い)で、1つ1つは冷静に考えれば式を立てられるし解いていくこともできるはずなのですが、どんどん時間を浪費してしまった、という部分があったかもしれません。この手の出題傾向は大学入試も含めてトレンドと言えるので、定められた時間の中で確実に手を進める練習をしておきたいところです。
→最終的には国語の文章を読む速さ、英語の長文を読む速さ、など処理スピードを上げることはあらゆる点で有利になりますね。普段から問題を解くときは時間を計って時間を決めて、問題集などで設定されている時間があるとしたらその半分で解くのを目標にしてやる、など練習をしておくとよいでしょう。
- これ、わからんのです。塾屋界隈・・・少なくとも私の周りでは試験直後は「前年比でそんなに難易度は上がっていない=難しくなってはいないのではないか?」という意見・感覚が大勢を占めていました。が、子どもたちの反応としては「難しかった、特に数学(と理科)」という意見が多い印象。はて、これはどういうことだ?と。このあたりの「謎」といいますか、感覚のズレの原因がわかっていません。
- 高校合格に向けて
- 新潟高校と長岡高校:通知表はどれくらい必要か、については「ぜひ塾屋に聞いてください」としておきましょう。ここで発表するにはちょっともったいない(しつこくてすいません)。
数学:これも塾屋に相談してください。新潟高校や長岡高校とその他の高校で対策は異なりそうです。特にそのような上位高校を目指す人は塾屋に頼らないと厳しそうですね。
新潟高校は実績を公表する塾をざっと数えるだけで、定員360に対して最低でも300程度はどこかしらの塾に通っている人が合格していることになりますから。
昨年変わった傾向から、今年も少し傾向が変わっていますが、「2日目入試をやめたが、1日目入試で十分学力を判定できるようになっている」というのが教育委員会の見解なので、この傾向はもう少し続くでしょう。すると数学は記述っぽい部分も含めて、解ける問題と解けない問題の区別をつけられるような判断力=経験値を身につける勉強量を確保する必要がありますね。部活を引退してからとか夏休みが終わってから・・・では間に合わない可能性が高いです。
そして、数学と同じかそれ以上に差が付きやすい英語と社会のところで、記述も含めて本番に向けて諸々を仕上げた方が良いですし、英語で確実に90点以上とれるようにすることも大切。上の方にも書きましたが、トップレベルを目指す方は英検2級を目指しましょう。
ということで、今の傾向はしっかりと書く問題(記述)が増えて、問題の説明が長くなって処理に時間がかかるようになっているので、新潟高校や長岡高校のような上位高校を目指すのであれば、早めに塾に通うなどして数をこなして量をこなす対策を始めておいた方が良いと思います。
- 新潟高校と長岡高校以外の地域トップ進学校=新潟南・高田・三条・新発田:新潟南をここに含めるのは乱暴ですが、今年少し倍率が落ち着いたので敢えて。これは、通知表重要。3:7で本番重視ですが、上記のように本番の点数が取ろうと思って取れるテストではなくなっているので、基礎点となる通知表の評価をしっかりと高めておくことでかなり大きなリードをもって本番に臨むことができます。
新潟・長岡を除いては、「定期テストは点数を取れるけれども、実力テストや模試で点数が取れない」という生徒がかなり増えます。少し具体的な数値をあげてヒントを書きますと、新発田高校(県内にある地域トップ進学校の中では最も偏差値が低く出てしまう高校)では、学校の定期テストは450点・・・学校の実力テストでは350~400点・・・でも模試では300とれないくらい~350点届かない・・・というようなパターンの生徒が続出します。入試本番やそれに準ずる難易度となる模試においては定期テストよりも100点かそれ以上低い点数しか取れない生徒が多いのが実情です。
ですから、塾では本番の点数を取れるように鍛えるわけなので、今すぐにでも塾を頼ってください、というのが本音なのです。ただ、同時にそれに加えて加えて自宅の方でしっかりと家族で話し合って通知表の評定を上げる努力を惜しまないようにしてください。そうやっておけば、(新発田高校ベースの話ですが)仮に入試本番で300点に届かなかったとしても通知表の差で合格できる可能性は高くなるはずです(ではどれくらい通知表の評価をもらっていればよいのか、についてはこれも塾に聞いてくださいね)。
- 新潟高校と長岡高校:通知表はどれくらい必要か、については「ぜひ塾屋に聞いてください」としておきましょう。ここで発表するにはちょっともったいない(しつこくてすいません)。
ということで、目指す高校によって作戦が変わります。ですから、大人目線でいえば、早めに目標を決めて目標と今の自分のギャップを明確にイメージして、そのギャップを埋めていくために必要な努力量をしっかりと積み重ねていくことが大切、となります。塾に通うにしてもそこのはっきりした目標がなければあまり成果にはつながりませんからね。長い期間通っていただいているのになかなか成果が上がらず、最終的には志望校に届かなかった・・・という生徒はこのパターンです。
塾をうまく頼っていただきたいですが、それだけでなく家でも(ケンカにはならないように(^^;)しっかりと相談して現状を確認して、計画的に先を見据えて準備をしていただきたいなと思います。
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