9月には定期テストがあり、似たようなタイミングで実力テストがあり、夏休みの最後に新潟県統一模試第4回があり、それぞれのテスト結果がそろそろ出そろった頃ではないでしょうか。。いよいよ2025年の入試シーズンです。
(難易度も含めて)最も入試傾向に近いのが有料の新潟県統一模試になる訳ですが、全ての中学3年生が中学校の履修範囲を終えているわけではないので、12月までは学校で習った範囲からの出題となり、まだ難易度も1~2段ほど低めの時期ではあります。具体的には、12月に実施される統一模試くらいから県内トップの生徒で450点台がやっと・・・という難易度ですが、現時点ではまだ460点や470点がトップという状況でしょう(統一模試会のWebサイトにある「結果速報」を見るとおよそそんな状況です)。ここからテスト範囲が広がり、難易度も上がる・・・代わりに子どもたちの勉強の積み重ねも増えてくるので模試結果はあまり変わらないか点数を上げてくる場合が多いのですが、得点上位の生徒程難易度の高い問題との戦いになり伸び悩む場合が散見されます。統一模試で350点以上を取っている生徒は点数・偏差値・合格判定にあまり左右されず、間違えた問題の見直し、解きなおし・・・加えてその単元の点検と復習をしっかりやって次につなげることを優先しましょう。
一方、学校で実施される実力テストですが、これはエリアなどによって採用されている問題が異なるようで一概には言えませんが、感覚的には統一模試と学校の定期テストの中間くらいの難易度のイメージです。例えば学校の定期テストで450点くらいとっている子供は実力テストでは400点くらい(統一模試は350点くらい)。地域によりますが、およそそれくらいの点数を取られていれば焦らなくても良いのではないか・・・と思いますが、やはり新潟市内の子供達の方が通塾率も高く得点力も高いため、記載した点数よりも20~30点ほど得点力が上がる可能性があり、周辺地域に行けば行くほど上記の点数程度になり、さらに遠方になると(新潟県下越地方であれば胎内市や村上市など)得点力は下がる傾向にあります。ただし、繰り返しになりますが受験生内の位置取りがわからないのでこれだけで志望校を決めるのはやや心配ですね。特に各エリアのトップ高校・・・新潟高校、新潟南高校、長岡高校、高田高校、三条高校、新発田高校など・・・を目指している方は、必ず統一模試を受験して自身の位置取りを確認しておいてください。高校に入ってからのことを考えても、です。
最後、定期テストですが、中3生にとって内申書に反映される学校成績=通知表に関わるテストはあと1回・・・11月に実施されるものが最後となりましたね。果たして通知表=内申点がどの程度になるかしっかりと把握しておきましょう。各学年、2学期制なら2回、3学期制なら3回の通知表評点が出ている訳ですが、それらを平均したもの(5段階9科目、5かける9で45点満点)がその学年の評定になり、中1~中3の12月までに出された評定45かける3の135点満点が素点となる訳です。求められる素点は新潟高校理数科なら120(5教科オール5、4教科オール4)が下限、新潟高校普通科なら110(9教科オール4程度)が下限と思っておきましょう。他の5つの高校はもう少し下がっても当日の得点力次第で逆転可能ですができれば110以上を目安としましょう。
この時期までくると、定期テスト結果=通知表結果=内申点を大幅に改善したとしても、3年間の平均値に与える影響はそれほど大きくはありません。しかし、この時期の学習内容は数学・英語を中心に、入試でも重要な単元になるので定期テスト勉強をしっかりやることが入試直前の不安要素を減らすことにつながりますから、手を抜かず「中学校3年間の自己ベスト」をとってフィニッシュできるくらいの努力をしてください。ちなみに定期テストの準備は3週前からはじめて1週前までに知識の暗記を終わらせること、最後の1週はワークマラソン(テスト範囲のワークを2~3周)をして抜け漏れがない完璧な状態に仕上げる時間にあてる、というようにやってください。
入試本番に向けての得点力向上については、この夏にどれだけのことができたか、が大切です。各エリアのトップ高校に加えて、2~3番手の普通科高校を目指しているのであれば、夏の終わりまでに新研究を完璧にすることができたかどうかが大切です。当然、理想的には問いの本質を理解して応用ができるようになるのが良いのですが、そこまでできなくとも最低限の知識を叩き込むことだけはこの夏に終わらせておく必要があります。私が現場にいた時によく言っていたのは「夏前までに新研究のA(できればB)問題だけを3周終わらせること」、です。それができれば夏は応用・発展的な問題ができますし、統一模試の間違えた問題を復習するにも役立ちます。しかし、夏にそこまで基礎基本の徹底ができていない場合は、今からでも遅くないので11月の最後の定期テスト勉強が始まるまでの1~2週間だけでも良いので改めて新研究徹底にあててください。上記のように定期テスト準備に3週間かけたとしても、定期テスト勉強を始めるまでまだ2週間前後あるはずですから、その時間を有効に使いましょう。
さて、今の時期に実施される各種試験の結果を受けて12月に学校の先生と進路を決める三者面談が行われますね。10月~11月上旬くらいに受けた模試結果が12月上旬までには出そろいますね。それらと定期テストや通知表の結果から学校の先生は進路指導に入ります。つまり、学校の先生が進路アドバイスをするための判断資料はあと1回か2回の実力テストくらいしかないのですね。そこで目標点数をクリアできていなければ、学校の先生からは厳しい進路指導がされることになるでしょう。そのようなことを考えてももうゆったりまったりする余裕がない時期に突入しているということを自覚しましょう。もうゲームとスマホは自分から隔離して、息抜きをするにもやるべきことをやってから息抜きをする習慣をつけましょう。あと本番までたったの4カ月ちょっとです。後で後悔しないようにやり切りましょう。