「なぜ勉強させるのか?」

オススメ度:●●○○○(2点)

このタイトル、そのまま核心を突くものですよね。とても難しいことですからこの本を読むことで答えがすぐに見つかるわけはなく、でも考え方の1つにでもなればと思って読んでみました。

Amazon:なぜ勉強させるのか? 教育再生を根本から考える 光文社新書

◆プロ教師の会とやらを主宰する筆者であり、それなりの考え方を示してくれるのかと思いきや、残念ながら他の教育者や論者の批判や否定的な意見ばかりで、筆者から提示されるこれといったものがありませんでした。

◆ところどころ宗教論っぽくなってしまっているのも残念。さかのぼればそう言うことにもなるのでしょうが、「宗教」っていうキーワードはそう簡単に使ってはならんと思います。水戸黄門の印籠と同じです。

◆しいてあげれば「先生を先生として尊敬しなければ始まらない」という論調ですが果たしてどうなんでしょうか。子供が、保護者が尊敬できるように先生が頑張ってもらうことがスタートですよね。または不適格であろう先生を何とかすること。先生を先生として尊敬できるようにしてほしいですよね。そうでなければすでに十分に尊敬できるほどのものを備えた先生方がかわいそうです。

◆この本は、教育の現場を何とかしようとする一方の意見ではありますが、なかなか受け入れられるものではないと思います。筆者の意見を正当化したいのであれば、もっと具体的な建設的な解決策をしっかりと提示しなければならないでしょう。

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