解散の時間

さて、学校前です。子供たちは帰ってきて楽器を積み下ろして、最後に皆で集まって先生のお話を聞いている模様、出てくるのを待って疲れた娘の荷物でも持ってあげようかと(過保護ではありますが・・・)。

今日は例年よりも長めに各学校の発表を聞いてきました。中学生にもなるとほとんどの楽器運搬やセッティングを子供たちが自分たちでやることになるのですが、それでも打楽器を中心に大きくて重いものがたくさんあります。ですから、このようなちゃんとしたコンクールの場面などでは会場まで業者に運んでもらった学期の積み下ろしや袖までの移動、ステージが始まる前の搬入とステージが終わってからの搬出を親が手伝うことがあります。というか、我が娘の学校はそれが基本でした。小学校にも金管部があり、それを経験していた親が多いのでその流れで・・・というのもあるかもしれません。しかし、学校によっては親の手伝いが一切ないところもあるのには驚きました(悪い意味ではなく)。



今のご時世、価値観もいろいろでしょうし、皆さんの生活パターンもいろいろでしょうから何が正しくて正しくないとか、そういう話ではなく少なくとも自分の価値観とは違うという意味で書きます。

親は無くても子は育つ、というくらいですから、親はあまり必要以上に子に手をかけない方が良いのだと思います。しかしそれも時と場合による。子どもの性格、親の性格や価値観などによるんだと思います。最終的にそのようにした結果についてちゃんと受け入れていればよいのだろうと。

その意味で、娘が所属する中学校の吹奏楽部は長いこと新潟県の下越においては県コンクールにいけないことはないレベルが維持されており、5年ほど前に2年連続で県コンクール出場を逃した時期はあったようですが、それ以外は相応の成績を収め、特にもう少し前の世代では県コンクールで金賞を受賞して西関東大会に何度か出場したことがあるほどの歴史と伝統があります。地域での強豪校って、その連綿と続く歴史と伝統があるからこそなんだと思うんですね。何事もないような日々の活動の些細なところに大切な教えだったりヒントが織り込まれていて、彼ら・彼女らは日々そういったものを体感して身に付けていくことができる。だから1年、2年、3年・・・と活動を経ていくことで得られるものは(そうではない中学校の人たちと比べると)大きく差がついていく。そういうものだと思っています。

だからこそ、子どもにプレッシャーをかけたり、子どもたちに「何が何でも県にはいくんだよ!」なんてことは直接は一切言いませんが、顧問の先生方と関わる保護者達はそういう思いをもって、それなりにプレッシャーを感じながら日々子どもたちと接しているわけで、子どもたちもそういう空気をちゃんと感じ取ってそういう思いで取り組むようになっている風ではあるので嬉しい限りです。もちろん親としては体力的に大変な部分ではありますが、そういったことに関わることができる機会なんてめったにありませんから、少なくとも私と相棒はそういうのが大好きですし、むしろ嬉しいとさえ思うわけで、苦になんてなりませんし、なんぼでもお手伝いしますよ!というスタイル(価値観)なわけです。

なんだかんだ言って子供にとってはそれがプレッシャーになってしまっているとしても、そういう親のサポートを受けて「頑張ろう!」と思うことは悪いことではないと思うんです。誰かのために頑張るって大切なことだと思うんですね。親が自分のために頑張ってくれるから自分も頑張る。そしてそれは親のためではなく自分に関わる全ての人のために頑張るって言うことなんだと思うんです。毎日教えてくれる顧問の先生方、大会前になると教えに来てくれる先生、今まで面倒を見てくれた先輩たち、これから頑張ってもらわなければならない後輩たち・・・そういう人たちのために頑張ってほしいんですね。実際、楽器の運搬には去年卒業した先輩が2人来てくれていました。娘曰く、「本番前に気合を入れるために、先輩に思いっきり背中をはたいてもらった!!」と言っていました。嬉しかったですね、そういう関係が先輩との間にあって。思わず聞いてしまいました・・・「先輩はいつまでたっても先輩だろ?」と。娘も「うん。気合入った、緊張も吹っ飛んだ。」と。そして気が付いていないかもしれませんが、娘自身も後輩たちにとってはそんな存在になっているはずなんですよね。そんな娘が可愛くもあり、たくましく感じられるところもあり、正しく成長してくれているなと感動した瞬間でした。そんな瞬間を間近で感じられるのも、こうやってお手伝いに顔を出しているから得られる瞬間なんですよね。

次の県コンクールは上越での開催になりますので、先輩たちもおいそれとは足を運べないでしょうし、保護者達も上越までは行けません・・・という方も増えるかもしれませんが、その分は行ける人間がやれば良い訳です。そして、できればそういう親がもっと増えていってくれるといいなと思います。そういう価値観の人間なので。今の2年生・1年生の後輩さんたちは徐々に人数(部員)が減ってきてしまっているので&その分、親御さんのお手伝いの手も減っているようなので、それが比例するように子どもたちの背中を押す力が減少するようになって欲しくはないです。できれば、子どもたちが頑張っている分、親も精一杯お手伝いをして、子どもたちの背中を押して、それで子どもたちが頑張り、その頑張りが次の世代、また次の世代へとつながっていく。そんな良い歴史と伝統がこれからも続いていってほしいものです。

来年高校生になってしまえば、本格的に親が娘のお手伝いをする場面は減り・・・なくなります。寂しい限りですがあまり手をかけすぎてもそれは子のためにはならないでしょうから、適度な距離感で娘をサポートできればいいですね。ほんと娘のお手伝いをできる機会がぐっと減るのは寂しい限りですが、それだけ成長して大人になったことを喜ぶべきでしょう。

さて、まずは県コンクール目指して!です!!

コメントを残す