Galaxy S を使ってわかったこと②

◆続き。いよいよ、OSとOSを取り巻く環境について。

 先に申し上げておくが、私は「iPhone」はとても気に入っておりできれば手放したくはないが「Softbank」は大っ嫌いである。

◆「iOS」は、絶対に無理をさせてくれない。アプリレベルでやらせてくれる部分でも、OSの基本的な部分では、感覚的に「普通にできそうな」ことでもやらせてくれなかったりする。例えば、
 ・連絡先のフォルダ(グループ)わけ
 ・とった写真のフォルダわけ
などである。たぶん、探せばもっとある。私が不満に思っているのはその2点であり、Androidはそんなことは絶対にない。Androidもアプリ経由にはなるが、代わり?にその自由度の高さは特筆すべきものがある。「フォルダ作成」や「ファイルのコピー」などほぼ自由自在。PCと同様だ。

◆しかしおそらく、これによって iPhone の場合は、OSの安定感を担保しているのではないかと思う。無理をさせない・できない代わりに、できると保障したものは確実にできる環境としておく、とでもいおうか。やりたいことは明確(スケジュール管理がやりたい、Twitterをやりたいなど)だけれども、PCに詳しいわけでも機械に詳しいわけでもないというような人々・・・女性を中心にそういう人のほうが多いとは思うが・・・にとっては、そちらのほうが安定感・安心感があってよいのではないだろうか。

 あれもできる、これもできる・・・代わりにそれ相応の知識も必要だし、下手したら壊れる可能性もあるし・・・では、「できると聞いていたのにできない」とか「すぐにクラッシュしてひどい、不安定だ」というようなクレームにつながりそうな気がしてならない。

 となると、AppleのOS戦術は正解なのだと思う。ストレスは感じているものの、皆が安心して使うことができるという条件・環境は何物にも代えがたいメリットの1つだ。

 

◆さて、Androidであるが・・・このOSのメリットでもありデメリットでもあるのが、その開発スピードの速さなのではないだろうか。1年前、Docomo から Xperia が出たとき、そのOSは「バージョン 1.6」だった。その後、OSの開発 2.1 → 2.2 と進み、近々3.0? が発表されるようである。

 加えて、Androidの場合は端末の開発メーカーが多種多様であることも特徴。それぞれのメーカーが、デバイスやアプリにオリジナリティを付け加えて売り出している。

 

◆実は、Androidのメリットにも見えるこれら2つのポイントが、アプリ開発という部分では大きな足かせになっているのではないか、というのが私が一番強く感じている歯がゆさである。

 つまり、OSのバージョンは開発によってどんどんアップデートされていくが、端末が開発メーカーごとにそれぞれ特徴的であり、開発された時点でのOSに合わせた端末になっているため、せっかくアップデートされていくOSのバージョンに端末が追い付かない。
 Xperiaがその好例だろう。発売されて半年以上たってからやっとOSが2.1にバージョンアップされたが、今の最新OSは2.2であり、今にも3.0が発表されようとしているにも関わらずやっと「2.1」である。果たしてこれは何を意味しているのか・・・である。XperiaのOSが「2.2」にアップされる時は来るのだろうか。

 もう1点がアプリ開発である。アプリの開発側にしてみれば、世に出回っているOSの数がいくつもあって、さらに端末の種類がベラボーにあって・・・となると、せっかく開発して発表した途端、場合によってはあのOSではダメ、とかあの端末ではダメ、あのOSのこの端まではダメ・・・といった状況に陥ってしまうことが考えられる。
 実際、マーケットにあるSonyによるアプリを Galaxy にインストールしようとすると「できません」と言ってけられてしまう。そうでもしないといけない理由があるのだ。

 となると、アプリ開発者はある特定の(一番売れているユーザーの多い?)端末にターゲットを絞って開発をせざるを得なくなるのではないか。相当な体力がなければ、より多くのOS・端末で使えるアプリを開発するのは非常に困難であり、結果としてAndroidアプリの開発は行わない、という判断をされる場合も出てきてしまいそうな気がしてならない。
 マーケットでダウンロード(購入)可能なアプリの数に大きな開きがあるのは、そのような理由もあるからではないだろうか。

 

◆となると、Android は iOS と戦っていくだけの十分な可能性を秘めている(端末の開発メーカーがベラボーに多いから魅力的な端末がたくさん出る可能性が高い)一方で、「OSのバージョン」と「アプリ開発」加えて「アプリの探しやすさ」などをさらに整備していかなければ、まだまだ iOS と同じ土俵に立つまでに至らないのだと思う。

 

◆何度も繰り返すが、私は「iPhone」と決別しようとしているのではなく「Softbank」と決別しようとしているのである。電波・回線が一番の理由だが、「安い」と見せかけて実は・・・というような落とし穴がたくさん用意された契約の携帯になっていることに皆さんも気が付いたほうが良い。先ごろ強行されたホワイトプランの2年縛りがそのよい例である。

◆最後に、Docomoでスマートフォンを2台目として購入する方は、電話の必要がないはずなので「データ端末」として契約することをお勧めする。今なら(向こう1年という制限付きだが)データ通信の月額が4410円で済み、プロバイダ契約を入れても5000円以内に収まるので、電話をしないという前提に立てば「本体も含めてiPhoneよりも安い」ことを付け加えておく。

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