読書感想「文章のみがき方」

オススメ度:●●●●●(5点)

◆最近、読書量がぐっと減ってきている・・・無理をしても意味はないけれども、いろいろなものを身につけるためにはやっぱり読書は必要。もっと読む時間を作るようにしたいなぁ・・・と思う今日この頃。

◆この本の筆者は、かの有名な「天声人語」を担当されていた方。それだけに重み、説得力がある。文章の書き方についてただひたすらノウハウが書かれているのではなく、他の作家の文章を引き合いに出して、加えて自らが書いてきた経験を元に説明がなされているところが大きい。

◆文章を書くためには何よりもやはり「書く」ことが大切なんだなぁと。最初は書けばいんだと思う。書いて書いて、その中で修正していけばいいんだと思う。

◆相手が何を考えているのかを会話の中で察知し、それに応じるように話を進め理解を得る・・・簡潔にわかりやすく、こちらのポリシーを伝えて理解をしてもらうことが大切。今の仕事はそんな仕事だ。そんな仕事がらついつい話が長くなりすぎるのはいつも反省している。

◆話すことは書くことのベースになっていると思う。話せないことは書けないと思っている。自分が話せた内容は書けると思っている。そのせいもあってか、この本を読んでから、話をする時により言葉を選んで考えて話すようになった。その分、会話のレスポンスは悪くなったかもしれない。適当な返事ができなくなった。けれどもそれも練習のひとつ。言葉を選んでしっかりと話すことができるようになれば、そしてそれが相手を意識しての会話になっていれば、それは文章修業の基礎になっていると信じる。

◆自分にとって文章を書くことは生活の中心になってはいないけれども、「書く」ということを切り離すことができるわけはない。キーボードがあってもそれは「書く」ことに他ならない。手紙のマナーなどには詳しくないけれども、マナーを覚えることよりも、まずは基本的な文章修業が先のような気がしてならない。マナーがあっても心がなければダメ。自分の基本は、良くも悪くも「相手が何を思うのか」を考えるところから始まる。

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