宣伝するのも嫌なのでリンクなんかは絶対に張りませんけどね、「みんなの高校」というサイトです。ほかの件の情報はわかりませんが、少なくとも新潟県の高校偏差値(難易度)は違います。間違っています。参考にしてはいけません。
運営会社を見てみると「イトクロ」という会社名。こちらの会社がやっているほかのサイトには「塾ナビ」というものがあるみたいですね。要は似たような口コミサイトと。こういうのね、現場で頑張っている人間からしたら嫌なんですよね、口コミサイトみたいなのを勝手に作られて、そこにかきこまれた本当かウソかわからない情報がまことしやかにその塾の評価のような形で残り続けると。わからないですけど、この「イトクロ」という会社も利益を出すためにやっているわけですからね、よりお金を出してくれる塾屋さんについてはマイナスん口コミを残さないようにして・・・みたいなコントロールをしているかもしれない・・・わかりませんけど、何もないとは言い切れないのではないかと。
そんな思いもあるので、少なくともげんばのにんげんの肌感覚としてはこの偏差値は違う、ということを言っておきたいです。
さて、具体的に指摘していきましょう。ここで取り扱われるべき偏差値ですが、これは「入試」および「合格」に必要な偏差値であるべきですね。その前提で、入試倍率などを参考にしながら見ていきたいと思いますが、まずは上記サイトの情報を並べてみましょう。
- 73 新潟ー理数科(166/80)
- 72 ✖新潟ー普通科(324/280)
- 71
- 70
- 69 ✖新潟南ー普通科理数コース(63/40)
- 68
- 67
- 66 ✖新潟南ー普通(407/320)、✖高田ー理数(35/40)、✖長岡ー理数(70/79)
- 65
- 64 高田ー普通(207/200)、✖新潟中央ー学究(71/80)、新潟明訓
- 63 ✖長岡ー普通(263/240)、三条ー普通(212/200)
- 62 ✖新発田ー理数(41/40)、✖開志国際ー医学科進学
- 61 ✖新発田ー普通(257/240)
- 60 市立万代ー英語理数(68/40)、東京学館ー特進
とまぁこんな感じで並べられています。数字は左が志願者数で右が定員。「✖」をつけたのが怪しいところ。
(1)例えば新潟ー普通は下限はもう少し低そう。なぜなら入試当日の数学が簡単になり、本番の点数もそうだが内申点が重要になってきたと思われるのが2025年度入試。ということはボーダー界隈は当日の手ごたえ以上に紛れがありそう。入試当日の正誤と内申の関係を考慮すると偏差値1~2ほど下でもよさそう。
(2)続いて問題は、新潟以外の「理数系」。新潟南ー普通理数、長岡ー理数、高田ー理数、三条ー理数、新発田ー理数・・・このあたり。長岡ー理数の定員80以外はすべて定員40と枠が少ないことも影響しているし、苦手とされることが多い「数学」の得点力が求められることから、年によって倍率の差が激しいところが多く、定員割れするところもあるほど。つまり、普通科の合格下限よりも、理数系学科の方が合格下限が下になる(なっている)可能性が十分にあるということ。
このあたりはちゃんとした情報を持っている塾屋を頼っていただきたいところですね。特にボーダー界隈の方は。第2志望制と情報を駆使すれば逆転合格も十分に可能。ただし、県内でいわれているほど「理数科の方がかしこい」という状況にはなっていない可能性が高く、またボーダーぎりぎりでの合格では合格した後ですぐについていけなくなる可能性が高いので、理数系学科の選択は慎重に。中学レベルの数学を基準にして「数学強者」と勘違いしている人(理数系学科受験生の半分くらいはそれにあたる)は大変なことになりますよ、と。
(3)一番強く言いたいのは「開志国際の医学進学がこんなに偏差値高いわけがない」ということ。だってそもそも定員10名というのも怪しいですし、各学年何人の生徒がいるかもほぼ明らかにされていないですし、何せ「医学進学」と言いながら医学部の合格はほとんど出ていませんし。何ものがここを選択して受験をしていっているのかわかりませんが、少なくとも新発田高校よりは下でしょう。
医学部を目指す人は、ここ数年で医学部医学科への合格者を輩出している高校に進学するしか手はないのです。ズバリ新潟ー理数、新潟ー普通、長岡、高田の3つのみ。しいて加えるなら明訓、直江津中等くらいまででしょうか。完全に医学部医学科の合格実績から判断しています。中でも新潟高校は東大理IIIを含む20名を超える医学部医学科の現役合格を出していますが、それ以外は1名とか多くても数名程度。つまり、ここに書いた高校以外を選択した時点で、ほぼほぼ医学部医学科への進学の夢は立たれているに等しいのです。つまり、そこを目標にする人は小学生からしっかりと勉強しておきましょう、ということになります。
(4)最後に新発田高校。新発田を含む新発田以北エリアの高学力者は新発田にはほぼ残りませんね。新潟もしくは新潟南を目指します。結果、新発田高校は抜け殻のような状況になってしまっています。新潟大学ですら上位3分の1程度にいてギリギリというところ。難関大学に合格するのはほんの一握りで、私立難関大学合格者の多くは指定校推薦でしょう。
ということで、このサイトの偏差値は何を指しているのかわかりませんね。それでも検索をするとこのサイトが上位にきて、結構な数の新潟県の受験者がこちらの情報を見ていると思われるので、だまされないようにしてほしいなと心から思う次第。ほんと、だまされないでくださいね。