2023年10月27日金曜、新潟県教育庁のWebサイトに2024年度高校入試(=2023年度の中3が、2024年3月に受験する試験)の要項が公開されました。毎年この時期、10月の最終金曜日に公開ですね。当Webサイトの入試に関する記事はたくさんご覧いただいているようなので、またいろいろまとめたいと思います。
ちなみに教育庁の高校入試に関するWebサイトは直接のリンクがNGっぽいので、URLのみ記載させていただきます( https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/kotogakko/nyugakushasenbatsu.html )。本当は要項をチェックすると良いのだと思いますが、なかなかのボリュームでわかりにくいところも多いと思うので、手っ取り早いところでは「高校・学科ごとの募集人数と選抜方法」がまとめられたPDFをご覧いただくという手もあります( https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/381675.pdf )。
(興味がある方は ↓ の「続きを読む」からどうぞ)
既に1年前に令和6年(2024年)度の新潟県公立高校入試に関する話題は取り扱いました(2022年12月)し、この9月の記事では募集計画についても取り扱い、特に問題がなければこの計画のまま確定するであろうことにも触れました。また7月の記事(2023年7月)では2023年3月に実施された令和5年(2023年)度入試の振り返りと、2024年度に向けての展望を取り扱いました。
夏に各高校で実施されたオープンスクールを経て、9月からは学校の方でも入試に向けての各自の学力を計るための「実力テスト」も始まり、さらに中学校の先生と志望校を決めるための3者面談まであと1カ月程度とせまっていろいろなものがいよいよ現実になってきているのではないでしょうか。提示された現実(実力テストの結果)を見て励みに頑張っている子どももいれば、厳しい結果を突き付けられて途方に暮れている子どももいるでしょう。これが15年生きてきた彼ら・彼女らにとっての最も大きな突破しなければならない困難の1つです。何とか頑張ってに乗り越えていきたいものです(精神論)。
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<大きな変更点>
9月の記事で触れた「再編計画」に記載された通りの募集定員で落ち着いたようです(細かくは見ていないので変更があってもツッコミは無しでお願いします)。その意味では定員などよりも気になる大きな変更点としては「出願がWeb形式になること」でしょうか。これは塾屋さんも含めて結構ドキドキしていると思います。何せ新潟県としては初めての形ですから。それぞれの中学校でも説明会のようなものが実施されるのではないでしょうか。
これまで通り、内申書などは学校の方で作成していただき、それが中学校側から高校側に送付される形ですが、Web出願となったことで願書を紙で書いて提出するのではなくWeb上で各種登録をして、受験料もオンラインで処理をする形になるようです。加えて「入学確約書」もWebで提出。志願変更をする際の手続きもWebで処理、当然のことながら2次募集の志願もWebで、となっています。ここは親がしっかりとやり方を確認してミスのないようにしなければなりませんね。緊張します(私も親なので)。
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<入試までのタイムライン>
また、上記に「わかりにくい」と記載しましたが、要項の2ページめに今後のスケジュールがまとめられているのでここだけは見ておいたほうが良いでしょう。公立高校を一般受験する場合は概ね以下のようなタイムラインになりますね。
- ※12月:中学校で3者面談。各中学校で9・10・11月に受験をして結果が出ている「実力テスト」の内容などを元に、志望校が概ね確定します。
- ※12月:これが良くわからないのですが12月1日から「システムでの志願情報の登録開始」というものが予定されています。どれくらいの生徒がどの高校を受験しようと思っているか、の公式アンケートのようなものかと思いましたが、特に期限がないようなので謎です。
- 1月:特になし
- 2月:19日月曜~21日水曜11時: Web出願
⇒21日水曜の夕方:倍率発表
※1回めの倍率、ニュースでも報道されると思います - 2月:27日火曜~29日木曜11時:Web志願変更
⇒29日木曜の夕方:倍率発表
※2回めの倍率=確定、こちらもニュースで報道されると思います
( ↑ 中5日 ↓ ) - 3月:6日水曜:本検査
※13日水曜:追検査(コロナやインフルエンザで本検査を受けられなかった場合)
( ↑ 中8日 ↓ ) - 3月:15日金曜午後:合格発表
今さらですが&過去の記事でも触れているかもしれませんが・・・塾に通ってくれている子どもたちと保護者の方には必ず申し上げる内容として「高校入試は3月ではない」ということを改めて言わせていただきたい。ほぼ受験校が確定となる3者面談が12月に実施されること、加えて学校の先生がこの面談の参考資料とする実力テストは9~11月に実施されるものであること、この2点が理由です。つまり、9~11月に学校で実施される実力テストである程度の結果を出すことができなければ、3者面談の場で「志望断念」を言い渡される可能性があるのです。個人的には勉強を始めて(その濃度や密度によりますが)から結果が出るまで最低でも6カ月はかかると思っているので、逆算すると9月ー6カ月=遅くとも中3の春から勉強を頑張り始めれば、いわゆる偏差値でいえば高校1つ分くらいはあげられる可能性が無きにしも非ず、ということです。定期テストでいえば、その期間におよそ3回ほど実施されるので、これくらいの期間があれば中2の3学期の定期テストの結果から50~100点くらいは上げてあげられるのではないかと思います。
ですから、部活が終わってからとか体育祭が終わってからといった理由で受験勉強を本格化させるのが遅かった場合、この9~11月に実施される実力テストなるもので出されるその時点での結果に従うしかないのですが、厳しい言い方になりますが「当たり前」のことなのですね。だって準備をしていなかったのですから。後悔先に立たず、です。スポーツも同じです。大会まで3カ月しかない場面で地域大会レベルの実力を県大会で上位に入るレベルに押し上げるなんてできるわけないいのですから。
時々ぎりぎりのタイミングで塾に来て「何とかしてください」と言われる方もいらっしゃいますが、私の場合は上記を丁寧に説明したうえで「無理なものは無理です」が「できるだけのことはやらせていただきます」と申し上げます。それでも「本番までまだ半年近くあるから!」と思われるかもしれませんが、その半年は周りの子どもたちもアクセル全開で必死で勉強をしますから、半年で自分だけが他のライバルを出し抜くほどの成績向上ができるか、というとやはりかなり難しいのです。中学校の先生によっては、かなり厳しい状況でも本人が「受けたい」と言えば「どうぞ」という方もいるので、12月で断念・・・とはならない場合もありますが「周りのライバルも全力で頑張り始める時期」であることをよく理解して3者面談に臨み、志望校を決めていく必要があります。
<あとはやるべきことをやるのみ>
3者面談で受験校がどこになるか、にもよりますが、あとはやるべきことをやるだけです。11月には実力テストもあるし定期テストもあります。12月にも1月にも実力テストがあります。これらに振り回されすぎず、結果に一喜一憂せず、今できることを日々着実に積み重ねていくしかありません。
昨年の高校入試から傾向が変わり、記述量多めで難易度が全体的に上昇する傾向にあります。昨年がそうだったので揺り戻しのように一時的に平均点があがる可能性もゼロではありませんが、学校で実施される実力テストも中3生版になって難易度が一気に高くなりましたので、難易度は高い状況が続く前提で準備をしたほうが良いでしょう。特に数学と英語は難易度が高いので、学力状況に応じて方針を決めて勉強を進める必要があります。数英は基本だけできるようにして、理社で稼ぐ、といった思い切った作戦が必要になる場合もあるかもしれません。
含めて、ここから先は定めた目標に向けて、全力で努力を積み重ねているライバルに後れを取らぬよう、かといって回りばかり気にしていては集中できませんからしっかりと自分の足元を見てできることを、やるべきことをやっていくしかありません。
ということで現中3生、最後まで諦めずに頑張りましょう。
最後に、この記事を見てくれた中2の皆さま&保護者さま、受験校決定から逆算すると受験まであと1年です。ぴったり1年です。今スタートを切りましょう。中1の皆さま。徐々に学習の難易度が上がって、特に数学と英語で苦戦し始めている方が多いのではないかと思います。地域トップ高校を目指す方は今スタートしましょう。少しでもスタートが早い方が良いです。