まずはAbemaの動画をご覧くださいませ。タイトルは「文章を正しく解釈できない?機能的非識字とは」というものです。新井紀子さんという数学者による国語のお話です。
最初に提示される問題、アレクサンドラ構文。これはまぁできます。でもその次のアミラーゼ構文は厄介ですね。ややこしい・・・と感じてしまいました。動画を見てくれる人がいると思うのでここで種明かしはしませんが、です。つまり、小学生くらいであれば、教科書の説明がわからないことで差がつかないことはあまりないが、その時に助詞を含む厳密な日本語にどれだけ触れているか、どれだけ体にしみこんでいるか・・・少なくともどれだけその違いに敏感でいられるような視点を持たせられているか・・・といったところが、その子のその後の学力の向上に大きな影響を与えるであろう、というお話です。
最後に出てくる助詞の問題も、1か所、悩まされるところがありますね。ぜひ動画を一時停止して真剣に考えてみてください。ただ読むだけならいくらでも入れてよさそうな助詞はあるのですが、もとの文があってそれを書き換える形で正しい助詞を選ぶとなると、もとの文をしっかりと理解できていないとダメなわけですね。これはかなり厳密な日本語ですがそれが大切だよ、と。
思い返せば私、高校生になって数学の「集合」でどれえらい苦労をした経験があります。含むとか含まないとか、それまでゼロから9までの10個の数字さえできていれば厳密であった数学の世界に、日本語が入ってきたわけですよね。そこで苦労した。今、娘に促されて数学Aを学びなおしていますが、今なら当時ほど苦労はせずに数学の教科書の日本語を読むことができていますが、それでもやはりところどころ苦労するところがあります。これがまさに私の国語力・日本語力の問題の根本なのだと改めて感じました。数学に行く手前のところです。
改めてこういうところに文章を書く時など、書きながら自分の取り扱っている日本語がどれだけ正確になっているかをしっかりと推敲しながら書くなどして、正しい日本語の理解ができるようにこれからも積み重ねていきたいなと思わされる動画でした。新井さんの本、さっそく読んでみたいと思います。