2013年IFA

IFAとは「世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショー」でございます。コンシューマー(=一般消費者)ですから、総論的な論文や確立されたばかりで大量生産には程遠い技術論ではなく、近々に実際に発売される・・・コンシューマーが実際に手に取れるであろう製品(商品)がお目見えされるショー、ということになります。

◆“エレクトロニクス”ですから、ここでの注目はやはりスマートフォンを中心としたその手のデバイスになります。新しい、2013年の末から2014年の初めにかけて発表・発売される商品がここでお目見えすることになるわけです。さて、注目の的といえば・・・

  • Xperia Z1
     噂の6インチ強という微妙なサイズのスマホ・・・タブレット・・・中間ということで「ファブレット」なんていう言葉があてがわれていますが・・・です。CPU、メモリは十分。5インチでは小さい、7インチでは大きい(・・・そんなこと言う人は少数はかなぁと思うのですが・・・)という人向け。
     個人的には、SONYらしく面白いところを突いてきたなと。SONYらしい商品ということで注目はしておりますが、スペック的にはこれまたSONYらしくつめきれない部分もありまして・・・具体的にはROM(記憶領域)が16MBしかないことですねぇ。この手のデバイスは、ただ電話をするだけではなく、音楽を聴いたり大きな画面を利用して動画を見たり、という用途が想定されます。SONYですから各種ブルーレイレコーダーやnasneとの連携が想定されていることでしょうが、だとするとなおさらハイビジョンの動画をたった16GBに詰め込めってか!?という気持ちになるわけでございます。

     他はカメラの品質も良さそうだしなかなか良さげではあるのですが・・・果たして2年3年安心して使いつぶせるものかどうかというとクエスチョンです。
     

  • Galaxy Note 3
     評価の高いNote 2の後継ですね。大きいのですが、最近は女性でこれを使っている人も見かけますし、見た目よりも実用性を重視する方には向いています。バッテリーも相当持ちそうですしねぇ。
     今使っている初代Galaxy Noteをあと1年は使い続けなければならないので頭から抜けていましたが、「4k動画を撮影できる」というキーワードに反応してしまいました。「4Kて!?」です。

     ハイビジョンテレビがほぼ普及しきって、かつ単価が下がっている現状からすれば、家電業界としては新たな技術を導入することで「売れる」状況を作り出さなければなりません。技術的には4Kは完成してコンシューマー向けの4Kテレビも販売され始めており、NHKでの「8K」での放映も近づいているあたり、高画素化がどんどん進んでいるわけですがそれこそコンシューマーの立場からしてみれば「ハイビジョンで十分やで」というのが本音。

     実際、ロンドンオリンピックだったり映画だった理を中心にさかんに叫ばれていた「3D」対応テレビがほとんど売れなかったこと(最近は販売されていても売り場で派手に扱われている感じもありません)を考えると、コンシューマーはハイビジョンでもう満足しきってしまっているんですよ。きっと。少なくともわしもそうです。我が家のTVはハーフハイビジョンなので、フルハイビジョンに買い換えたいなとは思うものの、それも娘がもう少し大きくなってから・・・とか今のテレビが壊れてから・・・という程度で、急ぎ買い換える必要性は感じておりません。(だって、スマホやタブレットがフルハイビジョン対応で動画を見るには十分な画素数・画質をもっているのですから)

     ということで、4K動画の撮影にどれほどの意味があるのかはわかりませんが、娘や家族の記憶を少しでも美しく残したい、という気持ちで考えると4K動画というのはかなり魅力的ではあります。数年か十数年内にはコンシューマー向けテレビの画素が4Kなり8Kが当たり前になったとして、その時にフルハイビジョン(1920*1080)で撮影した映像は、(そもそもは十分な画質であるはずですが)引き伸ばされてもさもさのひどい画質であるかのように見えてしまいかねません・・・ちょっと考えすぎですかね。

◆ということで、先を考えると頭が痛くなってきそうですが、ある程度先を見据えて必要な技術、必要な製品を適切に購入していくようにしなければなりませんね。目先にとらわれてしまっては毎年のようにこの手のデバイスに湯水のようにお金を垂れ流すことになってしまいます。それは避けなければなりません。