3月 182006
 
新しかったはずの環境があと1日で昔のものになろうとしている。果たしてこの環境の中で、僕は何を手に入れたのだろうか。 今日、授業が終わったら授業が無いはずの1年生が1階のフロアーにいた。何の気もなしに、いつものように挨拶をする。 「よぉ?、元気かぁ? ・・・ なんでいるんだ?」 よく見てみると彼らの手には何も持たれていない・・・決して勉強をしにきたわけではないんだ。すると、1人がこう切り出した。 「せんせーに会いにきてやったんだよ・・・」 まさか。正直、驚いた。 たったの1年で僕は彼らに何かを残せたのだろうか。1年間ガミガミと小言ばかりを言い続け、確かに勉強はさせたかもしれないが、それ以上の何かがそこにあったのだろうか。僕にはわからないけれども、彼らにとってはその何かを見つけてくれたのかもしれない。この寒い中、遠くから7人の子供が自転車に乗って会いに来てくれたんだ。僕は先生として失格なのかもしれないけれど、素直に嬉しかった。 すると、次の瞬間、机の上においてあったカバンの裏側から、そんなにかっこいいわけではない紙袋を出してきて、 「あげるよ」 ・・・中身を見てみるとなんてことは無い、前に僕が話した大好きな駄菓子がどっさりと入っているだけなんだ・・・あいつらなりにいろいろと考えて出した結論がそれなんだ・・・なんて僕は幸せ者なんだろう。 僕は偉そうな事ばかり言っている癖して薄っぺらい人間なのに、そんな人間を少しでも慕ってくれる人間がいる。 こんな別れがあるから、次の出会いに向かって進んでいく元気が沸いてくる。
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